末期、ステージ4の肺癌(肺がん)が治る確率を上げる為に知っておくべき事。
日本人の死亡原因のトップであるがんの中でも肺がんは、患者数、死亡率が年々上昇しており、ステージ4と診断される方も増えてきています。
肺がんでステージ4と聞くと、諦めてしまう方もいらっしゃいますが、決して諦める必要はありません。
肺がんでステージ4と診断されても治療し、完治といって良い状態になった方もいらっしゃいますし、治療方法も日々進化しています。
この記事では、肺がんの原因、種類、症状、一般的な治療における生存率、進行速度、検査方法、治療方法、緩和ケアなどについてお伝えいたします。
なお、2021年のがん死亡数の順位で肺がんは男性1位、女性2位(集計方法により順位変動あり)となっています。
肺癌(肺がん)の原因について
何らかの原因で肺の細胞の遺伝子が傷つくと、正常な細胞が作れなくなり異常な細胞ができてしまいます。異常な細胞が増え続け、かたまりとなったものが「がん」となります。
肺がんの原因である遺伝子の異常が、どのようにして発生するのかは、2023年現在不明ですが、さまざまな理由が考えられています。
喫煙が肺がんの一番の原因
肺がんはたばこを吸う人に多く発症することが明確になっており、喫煙者は非喫煙者の約5倍、肺がんになりやすいといわれています。
たばこに含まれるタールなどに由来する60種類の発がん性物質が体に入り、多くの遺伝子に傷がつくためです。
非喫煙者であっても油断はできず、たばこの煙を吸ってしまうと、肺がんのリスクは約1.3倍に増加します。
統計的な研究によると、肺がんになった人のうち男性で約7割、女性で約2割が、もし喫煙していなければ、肺がんにならなかったと考えられています。
また、喫煙年数の多い方ほど、1日に吸う本数が多いほど、肺がんになりやすい結果が出ています。
しかし、禁煙することで肺がんのリスクは減少し、たばこを吸わなくなってから20年以上経過すると、たばこを吸わない方とほぼ同じ状態になります。
大気汚染も原因のひとつ
たばこだけではなくディーゼル排ガスの粒子、PM2.5(粒径2.5μm以下の微小浮遊粒子)なども肺がんの原因や肺がんを誘発させます。
小さな粉じんは、肺の奥深くまで入りやすく、極めて強い発がん性を示すためです。
また、調理で使用する油による空気の汚染も肺がんの原因とされ適切な換気が重要とされています。
職業による肺がん
職業によるばく露で大きく影響するのが、アスベスト(石綿)です。
1955年の報告でアスベストと肺がんの因果関係は確立しており、アスベストにばく露すると肺がんになるリスクが5倍になります。
さらに喫煙者では肺がんのリスクが高くなり、アスベストにばく露しなかった非喫煙者の50倍ものリスクがあるという研究結果があります。
アスベスト(石綿)の他にも、アルミニウム、ヒ素、ラドンガス、クロム化合物なども肺がんの原因または肺がんを誘発させます。
遺伝による肺がん
肺がんになりやすい遺伝子があるのではないかという研究が進められています。まだ遺伝子は特定されてはいませんが、ご家族に肺がんの方がいらっしゃった場合、肺がんを発症するリスクが1.7倍に増加するという研究があります。
なお、小細胞肺がんの発生や進展において重要な役割を果たす遺伝子は存在しないことがわかっています。
肺腺がんでは、発生や進展において重要な役割を果たす遺伝子異常が明らかになっていますが、肺腺がんの全員に認められているわけではないので、注意が必要です。
女性ホルモンの影響による肺がん
初経から閉経までの期間が長い程、肺がんの発生率が高いという報告があることから、女性ホルモンが肺がんの発生に関与している可能性があると考えられています。
肺癌(肺がん)の前触れや初期症状について
初期の肺がんは、自覚症状が少なく健康診断などの検査で偶然に見つかることが、ほとんどです。
また、風邪などの症状と肺がんの症状は同じため、気になる場合は早めに医療機関を受診することが大切です。
肺癌(肺がん)の種類と症状
肺がんは、大きく非小細胞肺がんと、小細胞肺がんの2種類に分けられ、非小細胞肺がんは、腺がん、扁平上皮がん、大細胞がんの3つに分類されます。
最も多いのが、腺がんで肺がんの約6割を占めます。
また、がん細胞が発生した場所で肺がんを区別することもあり、太い気管支が細かく分かれ肺に入っていく部分にできるがん「肺門型肺がん」と肺門の先の肺の奥にできるがん「肺野型(抹消型)肺がん」の2種類があります。
肺がんの一般的な症状
一般的に肺がんは、症状が出にくい病気ですが、共通している症状として下記があげられます。
- 次第に悪化する咳
- 血痰
- 胸の不快感や痛み
- 首や顔のむくみ
- 声が枯れる
- 飲み込みづらくなる
- 食欲が落ちる
- 体重の減少
- 倦怠感
咳が出るのは、がん細胞が肺や気管支を圧迫し刺激するためです。
また、上記の症状があれば肺がんというわけではなく、肺がん以外の呼吸器の病気の症状でもありますので、十分注意が必要です。
小細胞肺がん
肺がんの約1割が小細胞肺がんです。小細胞肺がんは進行が速く転移しやすい特徴を持っており、たばことの関係が強い肺がんです。
小細胞肺がんに特徴的な症状は、がんの転移による頭痛や骨の痛み、けいれんや意識低下などをもたらす「抗利尿ホルモン不適合分泌症候群」、肥満や血圧、血糖値が上昇する「クッシング症候群」、筋力低下や自律神経機能障害をもたらす「ランバート・イートン症候群(通称LEMS)」があります。
なお、ランバート・イートン症候群の50〜60%に小細胞肺がんがみられますが、非常に稀な病気ということもあり、診断が難しい病態のひとつです。
肺腺がん
肺がんの中で、最も多いのが肺腺がんです。肺がん全体の約6割を占めます。
気管支が枝分かれした肺の奥の細い気管支の先に小さく発生することが多く、丸い形の細胞が集まり、増殖していきます。
非喫煙者でも起こることの多い特徴を持っています。
肺扁平上皮がん
肺がん全体の約3割を占めるのが扁平上皮がんです。
肺の入り口にある肺門部付近の太い気管支に局所的に広がる肺がんで、皮膚や食道粘膜の細胞に似た形のがん細胞です。
肺の奥である肺野(はいや)部でもがんの発生頻度が高くなってきています。
扁平上皮がんの最大の発症要因は、喫煙(たばこ)であり、ヘビースモーカーの男性に多くみられます。
現在は喫煙率の低下に伴い、減少傾向にあります。
肺大細胞がん
肺がん全体の5%前後を占めているのが大細胞がんで、腺がんや扁平上皮がんとしての性質や特徴を認められないがんです。
肺の奥である肺野(はいや)部に発生することが多く、進行が早く、薬物療法、放射線治療が効きにくい特徴があります。
その他の肺がん
血液中の二酸化炭素を排出し酸素を取り込む臓器である肺は、非常に血流が多いこともあり、食道や腎臓、肝臓などで発生したがんが転移しやすい特徴があります。
他の臓器のがんが肺に転移した場合、転移性肺腫瘍といいます。
治療方針はがんが発生した臓器(原発臓器)によって異なります。
肺癌(肺がん)のステージ別の症状と生存率、余命
小細胞肺がんと非小細胞肺がんでは、進行度によっての分け方が異なります。
小細胞肺がんは進行度によって「限局型」と「進展型」に分けられることが多く、非小細胞肺がんは0〜Ⅳ期の分類で分けられ、進行するにつれて数字が大きくなります。
また、TNM分類(カテゴリー)の組み合わせでも病期(ステージ)を決めています。
Tカテゴリー:がんの大きさや広がりの程度。T0~T4の段階で表します。
Nカテゴリー:胸腔内や鎖骨の上あたりのリンパ節への転移の有無。N0~N3の段階で表します。
Mカテゴリー:肺以外の臓器やリンパ節への転移の有無。M0~M1cの段階で表します。
なお、肺がんのステージ(進行度)は細かく別れていますので、詳しくは医師にお尋ねください。
小細胞肺がん:限局型(げんきょくがた)
がんが肺の中だけか、肺と肺の間にあるリンパ節までの転移がある状態が限局型です。
5年生存率は25%です。
また、放射線療法の可能な範囲にとどまっている状態が限局型で、一般的には抗がん剤を使う化学療法と併用して治療を行います。
小細胞肺がん:進展型(しんてんがた)
小細胞肺がんが限局型の範囲を超えてがんが進行している状態です。
5年生存率は0〜5%です。
放射線治療はあまり実施されず、抗がん剤を使う化学療法が中心となり、患者様の状態に応じて免疫チェックポイント阻害薬による免疫細胞を活性化する治療が実施されます。
なお、小細胞肺がんは進行が早いため、全体の余命は悪く、診断から13〜14ヶ月程度で亡くなる方が多いです。
肺がんステージ0(0期)
充実成分(CT検査などでがん内部の血管の形がわからない部分)が無く、がんの大きさ(CT検査でがん内部の血管の形がわかる部分)が3cm以下のとき、ステージ0です。
ステージ0で非小細胞肺がんを発見、治療した方の5年生存率は99%です。
肺がんステージ1(I期)
リンパ節への転移がないN0で、がんの大きさが、T1mi(CT検査でがん内部の血管の形がわかる部分が3cm以下など)からT2a(CT検査などでがん内部の血管の形がわからない部分である充実成分が4cm以下)までがステージ1となります。
発見されるのは非常に稀ですが、小細胞肺がんでステージ1の場合のみ、外科手術が可能な場合があります。
ステージ1で非小細胞肺がんを発見、治療した方の5年生存率は85%程度で、小細胞肺がんの場合は、45%程度です。
肺がんステージ2(II期)
リンパへの転移がないN0か非常に狭いエリア(肺の中のリンパ節のみ)に転移しているN1で、がんの大きさがT1a(充実成分が1cm以下など)からT3(充実成分が7cm以下など)までがステージ2に該当します。
ステージ2で非小細胞肺がんを発見、治療した方の5年生存率は55%とステージ1までと比較し生存率が大きく低下します。小細胞肺がんの場合は31%程度です。
肺がんステージ3(Ⅲ期)
気管周りにあるリンパ節にがんが転移したN2またはN3で、がんの大きさがT3(充実成分が7cm以下など)〜T4(充実成分が7cmを超えるなど)の状態がステージ3です。
ステージ3で非小細胞肺がんを発見、治療した方の5年生存率は約30%、小細胞肺がんの場合は18%程度です。
肺がんステージ4(Ⅳ期)・末期の肺がん
もう一方の肺や肺以外の骨、肝臓、脳などにがんの転移がみられる場合(TNM分類のM1)がステージ4です。
約4割の患者さまが、病院を受診した段階(初診時)でステージ4の肺がんと診断されています。
ステージ4で非小細胞肺がんを発見、治療した方の5年生存率は8%、小細胞肺がんの場合は2%程度です。
肺癌の進行速度について
小細胞がんは進行がとても早く初期に発見されることは非常に稀です。また、症状が出にくいがんということもあり、進行してから発見されることが多い特徴を持っています。
大細胞がんも進行が早い肺がんです。
一方、腺がんや扁平上皮がんは、比較的遅いとされています。
肺癌の再発と転移しやすい部位
治療でがん細胞が無くなった後に、再びがん細胞が現れることを再発といいます。
治療した場所に再発する「局所再発」と別の臓器にがんが現れる「転移」があります。
なお、治療でがんが小さくなったものが、大きくなった場合は「再燃」といいます。
小細胞肺がんの初回治療と再発
小細胞肺がんの初回治療はとても良く効きますが、90%再発するといわれています。
小細胞がんが再発した場合の標準治療は定まっておりませんが、抗がん剤を使用することが大半です。
転移が圧倒的に多い肺がん
肺がんが再発した場合、転移であることが約8割を占めます。
転移しやすい場所は、脳、骨、縦隔・肺門のリンパ節、脊椎、反対側の肺、肝臓、副腎です。
再発する時期は、治療でがんを取り除いてから3年以内が多く、治療後5年を過ぎて再発することは稀です。
なお、肺がんの場合、治療後5年過ぎてがんが再発しなければ完治とすることが多いです。
肺がんが再発したときの治療
肺がんが再発した場合、抗がん剤を中心とした薬物療法がメインとなります。
転移した場合は、転移した場所に応じた症状を抑える治療が優先されます。例えば、脳転移の場合には、ピンポイントに照射する定位放射線治療などが検討、実施されます。
肺癌の症状チェックをしよう!検査方法について
肺がんが疑われたとき、まず実施するのが健康診断でもお馴染みの胸部X線検査です。
もし、異常が発見された場合は、胸部CT検査を実施することになります。
さらに、がんが疑われる部分から細胞を採取する病理検査や、造影CT検査、MRI、PET検査、骨シンチグラフィなどの検査が行われますが、どのようなタイミングでどの検査を実施するかは担当医が判断します。
スクリーニング検査
スクリーニング検査とは、無症状で病気の疑いがある方を発見することを目的に実施される検査のことで、健康診断で実施する胸部X線検査(レントゲン)が肺がんのスクリーニング検査となります。
また、50歳以上の喫煙者は胸部X線検査に加えて、喀痰細胞診(かくたんさいぼうしん)という数日分の痰を採取する検査が実施されることもあります。
確定診断検査
肺がんであることを確定するために行う確定診断検査の前に、胸部CT検査を実施します。胸部CT検査は、小さな病変を見つけることが可能ですが、肺がんであることは確定できません。
胸部CT検査の結果、肺がんである可能性が高い場合、確定診断検査として病理診断を実施します。
病理診断とは、がんと疑われる細胞や組織を採取し光学顕微鏡で観察し診断します。
病理診断のためには、細胞や組織を採取する必要があるため、気管支鏡検査(きかんしきょうけんさ)、経皮的針生検(けいひてきはりせいけん)、胸腔鏡検査(きょうくうきょうけんさ)、胸水細胞診(胸水が溜まっている場合)、リンパ節生検、開胸生検(外科手術)などを実施します。
気管支鏡検査は、口や鼻から内視鏡を気管・気管支へ挿入し、細胞や組織を採取します。
経皮的針生検は、超音波やX線、CTを用いながら、皮膚から針を体の中に差し込み、病変から細胞などを採取します。身体の表面に近い部分に病変があるときに用いられますが、気胸(ききょう)という肺に穴があいてしぼんでしまう状態になる頻度が気管支鏡検査よりも高いです。
胸腔鏡検査は、麻酔下で胸を小さく切開し、胸腔内に胸腔鏡を挿入して行う検査です。
どの方法で細胞や組織を採取するかは、状況により異なります。
なお、病理診断の結果は数日から2週間ほど時間が必要です。
その他の検査
肺がんであることが確定した後、遺伝子を検査し治療する「個別化医療」を行うため、病理診断時に多めに細胞や組織を採取することがあります。
免疫チェックポイント阻害薬の効果を予測するPD―L1検査、肺がんがどの程度進行しているのか、転移の状況を調べるMRI検査、PET-CT検査、骨への転移を調べる骨シンチグラフィ、場合によっては腫瘍マーカー検査を実施しますが、肺がんの場合、いずれの腫瘍マーカーの値も高くならないこともあります。
胸膜肥厚斑(胸膜プラーク)の検査
アスベスト(石綿)が原因の場合、胸部CT検査により、アスベストにばく露した人に起きる、アスベスト特有の良性疾患の有無が保証を受ける上で重要になります。
もし、過去にアスベスト(石綿)にばく露する環境を経験し肺がんと診断された場合は、詳しい医師(アスベスト関連疾患専門医)に協力を仰ぐようにしましょう。
肺癌治療の方法と費用感
アスベスト(石綿)が原因と認定された肺がん(他の部位から肺に転移したがんではない原発性肺がん)の治療費は、「労働者災害補償保険(労災保険)」もしくは「石綿健康被害救済制度」のいずれかから治療費ほかが給付され、仕事でアスベストにばく露した場合には、労災保険から治療費のほか休業補償などの給付が受けられます。
また、国は、一定の条件を満たしたアスベスト被害者に対して、損害賠償金の支払いを行うことを明らかにしています。
なお、アスベストが原因の肺がんも、喫煙などの原因による肺がんの治療方法や費用感に変わりはありません。
手術
小細胞肺がんで外科手術が選択されるのは、限局型(ステージ1)で手術が可能な状態であるときに選択され、非小細胞肺がんで外科手術が選択されるのは、ステージ1〜3の一部です。
手術で切除する範囲によって、肺葉切除術(非小細胞肺がんの一般的な手術方法で、がんのある部分を切除します)、縮小手術(肺をできるだけ温存する手術です)、片側肺全摘手術(がんのある側の肺を切除する手術です)と分けることができ、肺がんや全身の状態などによって選択されます。
肺の手術をすると、肺活量の低下や肺炎などの合併症などが起きることがありますので、術前、術後には呼吸訓練(リハビリ)が必須です。
手術費用は病院によっても異なりますが、総額で170万程度となります。健康保険、高額医療費制度などで実際に病院の窓口で支払う金額は、最大で50万円程度です。
なお、相談窓口が病院に用意されていることが多いですので、実際に支払う費用を手術前に確認しておくとよいでしょう。
放射線治療
非小細胞肺がんのステージ3で選択されるのが放射線治療です。また、手術では切除できない場合や、小細胞肺がんで限局型の場合に選択されます。
なお、ステージ1や2でもご本人が手術を希望されない場合などでも放射線治療が選択される場合があります。
また、治療効果を高めるため、放射線治療と同時に抗がん薬による薬物療法を行う化学放射線療法を選択されることもあります。
放射線治療では、咳、皮膚炎、食道の炎症、白血球の減少や貧血などの副作用が発生します。元々肺は放射線の影響を受けやすいので、発熱、息苦しさ、空咳などの症状があった場合は、即座に担当医に連絡するようにしてください。
放射線治療の費用は、総額で190万円程度です。健康保険、高額医療費が適応される場合は、実際の負担額は10万円程度まで下がることがあります。
薬物療法
手術では取り除けない場合に中心となるのが、薬物療法です。
非小細胞肺がんには、「細胞障害性抗がん薬」「分子標的薬(がん細胞の遺伝子検査が必要)」「免疫チェックポイント阻害薬」を用い、痛みの管理のため痛み止めのお薬を併用することがあります。どの薬を使用するかは、遺伝子検査とPD-L1検査の結果により変わります。
小細胞肺がんには、一般にプラチナ製剤という抗がん剤ともう1種類の抗がん剤の2つを使用する2剤並行が行われます。年齢や生活状況、合併症の状況により、どの抗がん剤を使用するかが決まります。
抗がん剤には副作用があり、吐き気や食欲低下、脱毛などが起きます。
薬物療法の費用は使用するお薬によって大きく異なり5万〜75万円程度と幅があります。健康保険、高額医療費が適応される場合は、実際の負担額は10万円程度まで下がることがあります。
免疫療法
小細胞肺がんの治療として2019年に標準治療となったのが免疫チェックポイント阻害薬です。阻害薬と聞くと、免疫によるがん細胞への攻撃を下げるイメージを持ってしまいますが、実際には逆で、免疫細胞によるがん細胞への攻撃を継続させる薬剤です。
免疫療法の費用は1回50万円程度です。健康保険、高額医療費が適応される場合は、実際の負担額は10万円程度まで下がることがあります。
統合医療・自然療法
ステージ0からステージ4のどの段階でも、肺がんを完治させることができるのが統合医療です。
統合医療は一般的な西洋医学に東洋医学、自然治癒力を高める代替医療の良いところを組み合わせたもので、肺がんに対し非常に効果的でエビデンス(証拠)もある方法ですが、標準治療として一般化していないため、知られていない特徴があります。
なお、統合医療を選択する場合、がん治療全体が自由診療扱いとなり自己負担額が増加することがありますのでご注意ください。
肺癌(肺がん)手術ができない場合や緩和ケアを勧めらた時の選択肢
肺の末期がんで、もうこれ以上手術ができないと言われたり、ターミナルケア(終末期ケア)を医師から勧められたのなら、現代医療ではこれ以上がん治療ができなくなったというサインです。
「現代医療で手を尽くしましたが、現代医療ではもう治療することはできません。もうすぐ死ぬから死ぬ準備をしてください」という意味としてもいいでしょう。
しかし、人生を諦める必要はありません。
在宅緩和ケアで訪問医療で肺癌治療にのぞむ
在宅看取り(自宅で死にたい)を考えている方にとって、有望な選択肢のひとつで、現在増加傾向にあります。
ホスピスや緩和ケア病棟に入院し、在宅でも対処できる痛みになってから退院し、在宅(訪問医療・訪問介護)に切り替える方法もあります。
しかし、在宅で可能な治療は限られていることもあり、緩和ケア病棟(ホスピス)と似たような形での医療と介護となる可能性が高く、末期がんが治癒するとは考えられません。
緩和ケア病棟へ入院して治療にのぞむ
肺がん治療を諦め、意識を保ったまま人生の最後を幸せに過ごしたいのなら、緩和ケア病棟(ホスピス)への入院がおすすめです。
人生の最後を苦痛なく尊厳をもって迎えられるようにするのが緩和ケア病棟の役割ですから、積極的な治療や延命措置はせず、余命を如何にして過ごすのかということがメインとなります。
とはいえ、末期がんで緩和ケアを受けずに過ごすのは、非常に痛みが強く辛い最後(痛みと苦しみの絶望の中、亡くなる)を迎えることになりますから、緩和ケア病棟への入院も選択肢のひとつとして考えておきましょう。
あなたや家族が緩和ケア・ホスピスをすすめられた時の対処法と検討すべきこと
現代医療以外で統合医療も組み合わせて肺癌治療にのぞむ
肺の末期がんで、緩和ケアを勧められても治る唯一の可能性が、統合医療です。
肺の末期がんでターミナルケア(終末期ケア)を医師から勧められたのなら、現代医療ではがん治療が不可能という意味ですが、がん治療を諦める必要は全くありません。
視点を広げた統合医療であれば治療する方法があるのに、現代医療(保険)では治療できないと統合医療を知らない医師が勝手に判断しただけです。
残念なことに、現代医療では施しようがない末期がんに対しての現代医療以外に対しての知見が乏しい、言葉を選ばず言うならば保健医療しか知らない医師に「これ以上の癌治療は不可」と判断されると、医師の権威性や医師に従うべきという心理が働き多くの方は諦めてしまいます。
統合医療を組み合わせれば治る可能性のある末期の肺がんであっても方法を知らずに、がんの治療を諦めて死を待つのは、誤った選択といっていいでしょう。
末期がんも治る時代。末期がんで余命宣告されてから治る事例も多数
もし自分や家族が肺癌(肺がん)になった時の対処方法とは?肺癌に関するご相談、不安に関するご相談を受け付けております。
一般社団法人日本がん難病サポート協会では、肺の末期がんで治療法の選択に悩んでいる方、抗がん剤を使用したくない方に対してのご相談を受け付けております。自分に合ったがん治療に対する向き合い方や治療法に出会うお手伝いを全力でサポートさせていただきます。
肺癌(肺がん)に関するよくある質問
Q1:肺癌の末期症状で手術できないと言われました。どうしたら良いでしょうか?
どの部分に肺がんが発生しているか、肺がんの原因によっても異なりますが、肺がんは研究が進んでいるがんのひとつということもあり、手術ができなくても放射線治療や薬物療法、統合医療による治療などさまざまな治療法が増えてきています。
末期がんも治る時代。末期がんで余命宣告されてから治る事例も多数
Q2:肺がんになる原因と予防法を教えてください。
肺がんになる最大の原因は喫煙です。たばこを吸うことやたばこの煙(副流煙)にさらされると肺がんのリスクが増しますので、禁煙が予防法のひとつになります。
Q3:喫煙していて最近血が混じった痰がでます。肺癌の初期症状を教えてもらえますか?
血の混じった痰のことを血痰といい、肺がんに限らず肺結核、肺炎などの呼吸器の病期でもみられます。
初期の肺がんで自覚できる症状はほとんどありませんが、がんの発生した部位が気道に近いとき、気道が刺激され血痰がでることがあります。
いずれにせよ、血痰が出たら医療機関を受診するようにしましょう。
Q4:肺癌の検査を受けたいのですが色々検査方法があって迷っています。どんな検査がおすすめですか?
肺がんの検査は、胸部X線検査がスタートです。胸部X線検査で異常が発見されたら、CT検査で詳しく調べ、さらに疑いが強くなったときに様々な検査が実施されます。
Q5:肺がんステージ4の末期がんです。治る可能性はありますか?
肺がんのステージ4でも治り、普通の社会生活をされている方がいらっしゃいますから、治る可能性はあります。一般的ではありませんが、統合医療を治療に加えるとステージ4でも治る可能性が高まります。
末期がんも治る時代。末期がんで余命宣告されてから治る事例も多数
Q6:肺がんステージ4の末期がんから完治できる確率はどのぐらいですか?
標準治療でステージ4の5年生存率は8%、小細胞肺がんの場合は2%程度ですので、完治できる確率は10%を切ると考えていいでしょう。しかし統合医療による肺がん治療をすることで完治できる確率が高まります。